突然ですが、こちらの見事にハゲている御仁は一橋大学教授の楠木建氏。
経営学者で専攻は競争戦略。2010年に発刊された「ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件」は、ビジネス書大賞を受賞し、20万部を超えるベストセラーになりました。
経営学者で専攻は競争戦略。2010年に発刊された「ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件」は、ビジネス書大賞を受賞し、20万部を超えるベストセラーになりました。
まさに、薄毛界のエリートです。
そしてこちらは、渋谷のライブハウスを中心に活動しているという親父バンド、BLUEDOGS。この画像の左側のふさふさのベーシストが…。
かつらを隠す時代は終わった?
これまで、男性のかつらはハゲを隠すものでした。ハゲを隠すためのかつらを付けていることも、隠すのが当たり前でした。かつらがずれることで笑いをとれるのは、IKKOさんくらいでした。
しかし楠木教授は、かつらをつけることで「気分が上がる」「もうかぶらないと演奏できない」と語ります。
かつらは隠すものでなく、堂々と身につけるものになったのです。
しかし楠木教授は、かつらをつけることで「気分が上がる」「もうかぶらないと演奏できない」と語ります。
かつらは隠すものでなく、堂々と身につけるものになったのです。
かつらは「異日常」のスイッチ
野球をやるから野球帽をかぶる。プールに行くから水泳帽をかぶる。それと同じように、バンドをやるからかつらをかぶる。それが楠木スタイル。
かつらをかぶることは「異日常」のスイッチにもなると言います。一過性の非日常に対し「異日常」は、もう1つの日常のようなものだそうで、例えば別荘がこれに当てはまります。
かつらをかぶることは「異日常」のスイッチにもなると言います。一過性の非日常に対し「異日常」は、もう1つの日常のようなものだそうで、例えば別荘がこれに当てはまります。
もう1つの生活空間を作ることで消費拡大につながる。これと同じことがかつらでも言えるのではないかと楠木教授は考えたようです。
かつらを作り、もう1人の自分を作る。たしかに気分が変わりそうな気がしてきます。
オーダーかつらのお値段は?
ちなみに、オーダーメイドのウイッグは、16万円から高いもので70万円前後。もう1人の自分を買うと考えれば、買えない値段ではありません。植毛には100万円以上かかったりしますからね。
楠木教授は、イギリスのロックバンド「レッドツェッペリン」のボーカリスト、ロバート・プラントの写真をもとに、ウイッグをオーダーしたとのこと。
Embed from Getty Images美容室に雑誌の切り抜きを持っていき「これと同じ髪型にしてください」だなんて言えなかった自分には、かなりハードルが高いですが、そこからが「異日常」の始まりです。
「メタモルフォーゼに興味あり」70%超
アデランスが20代~60代の男性に行った調査によると、75.9%がメタモルフォーゼ(外見や見た目を変えることで気持ちを切り替えたり気分を上げること)に興味があると答えました。
また見た目を変えることで何を得られるかの問いに対しては、自信を持てる(56.6%)、ポジティブになる(46.4%)、明るくなる(40.0%)、人生がより豊かになる(37.0%)、異性にモテる(35.7%)という解答が。
「モテたい」のパワーは偉大ですね。モテるためなら、70万円の出費なんて安い気がしてきませんか。
とはいえ、家賃何か月分ものお金を出して、かつらを作るとしたらどんな髪型にするべきか? かつらをかぶって、自分はどこへ行きたいのか? 女装に走ったりしないだろうか? と悩みはつきません。
ハゲルヤでは「カツラは逃げ」と論じてきましたが、時代が変わりつつあるのかも知れませんね。