ハゲている人にどのような印象を持っていますか?

ポジティブな印象を受ける方、ネガティブな印象を受ける方、人によって様々かと思いますが、三重大学大学院人文学部准教授の森正人さんは著書『ハゲに悩む』の中で、頭髪と人間性の関係についてこう綴っています。

ハゲに悩む

ハゲに悩む - 劣等感の社会史

ハゲは頭の良い証拠

ナポレオン 禿

時代によってハゲに対する印象は大きく違います。雑誌『平凡』(1928年11月号)で文筆家・高田義一郎は「人の頭に立つ人としては、相当に額が広くないと納まりがつかない」と綴っています。なぜなら額の狭い方が愛嬌や滑稽味があり親しみやすく、軽蔑しながら利用するのに適しているためです。

さらにハゲ=知識のある者という考え方もありました。「知慧禿」と呼ばれ、頭を使う人や聡明な人ほど頭髪が薄いと考えられていたそうです。その代表として有名なのがナポレオンでした。(上写真参照)

日本でも徳川時代の武士は、15歳になるとわざと前の額を剃り落として、人工的に知慧禿を作り出していたといいます。

ハゲには善人が多い

ガンジー ハゲ

ハゲは頭が良いだけでなく善人が多いという説を語ったのが牧師の田村直臣氏。彼はイギリスのグラハムという有名な裁判官を例に挙げ、ハゲ=善人が多い説を説明しています。

グラハム裁判官は40年間の在職中に、ハゲ頭の重犯人に会ったことがないといいます。またアメリカの刑務所にもハゲ頭の囚人は少ないというエピソードを紹介。当時の日本ではまだこの点について研究したことはありませんが、確かに日本でもハゲ頭の囚人は少ないと綴っています。あくまで経験論ですが、ハゲと善人の結び付きはあるようです。

生理学者の杉靖三郎は、1951年の『文藝春秋』で「ハゲ頭の人は見るからに円満である。芝居に出てくる石川五右衛門も斧定九郎もハゲ頭ではない。善人を表すにはハゲ頭をもってするのが定石のようである」と記しています。関係性は不明ですが、インド独立の父であるマハトマ・ガンジーもハゲていますね。

ハゲは性欲が強い

スクリーンショット 2020-03-29 14.09.26

前出の文筆家・高田義一郎は頭頂部の薄毛を助平禿(スケベハゲ)と呼び、当時流行った「毛髪川柳」には「薄毛ほど アレは強いと 噂され」と歌われています。ハゲは性欲が強いという説は昔から言われていたようです。

ハゲと性欲の結び付きについては牧師の田村直臣も「日本の浮世絵で女性と戯れているのは白髪頭ではなくハゲ頭の男性」と主張。この説が正しいのはどうかは不明ですが、戦前の話なため科学的な証明はされていません。

しかし、戦後になってもハゲは性欲が強いという説が消えることはありませんでした。医学的な側面からの見解については、漫画家の加藤芳郎が横浜市立大学教授でアレルギー研究の権威の野口義國氏を招いて「『夜の実力』はハゲにあり」という対談を行っています。(1972年 週刊文春)

この中で、野口氏は「ハゲになるストレスってのは、ひどく勇ましい。バイタリティがハゲに関係或るように思うんです。女の子にはスタイルじゃもてないけど、夜の本当の実力はあるんじゃないですか」と話しています。

もちろんすべてが現代に当てはまるとは限りませんが、こうしてハゲに対してポジティブなイメージが伝わることは、世界のハゲている人へ勇気を与えることに繋がりそうですね。

この記事にハゲまされたら
いいね!しよう

ハゲルヤの最新情報をお届けします