昔から「ハゲは遺伝する」とよくいわれています。

父親がカツラを愛用している、兄弟や祖父も見事なハゲ……。そんな親族の薄毛事情に不安を覚える方も少なくないはず。
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はたしてハゲは本当に遺伝するのでしょうか?
今回はハゲと遺伝の関連性について分かりやすく解説してみましょう。

ハゲは母親から遺伝する

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ハゲの発症にはふたつの遺伝子が関係してきます。

ひとつめは母親から受け継ぐ受容体(レセプター)です。ドイツ「ボン大学」のヒルマー博士の研究では「ハゲに直結する遺伝子は母親に存在し、母親から男性の子どもに受け継がれる」ことがわかっています。

男性の薄毛の9割を占めるAGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン」に変化し受容体と結合することで脱毛しますが、じつは母親から受け継ぐ遺伝子の中に“男性ホルモンを受容しやすい遺伝子”というものが存在するのです。

母親から、その男性ホルモンを受けとりやすい遺伝子を受け継ぐことによって、ホルモンとの結合力が高まりAGAを発症しやすくなると考えられています。

とはいうものの、母親の薄毛の遺伝子が受け継がれる可能性は25%に留まるため、ハゲのすべての原因が母親からの遺伝というわけではありません。

実際、2013年に一卵性双子を対象に行ったAGAの臨床実験では、「同じ遺伝子をもつ一卵性双子でも毛量や薄毛の進行度に違いがあった」というデーターが発表されています。

このことからも、母親の親族にハゲがいたからといって、必ずしもハゲるわけではないということが分かります。(参照リンク:https://www.tokyobeauty.jp/introduction/qa/qa3_07.php)

両親から受け継ぐ遺伝子

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ハゲに関わるもうひとつの遺伝子は、両親から受け継ぐ可能性があります。
 
テストステロンは5αリダクターゼという酵素の影響を受け、脱毛ホルモンであるジヒドロテストステロンに変化するのですが、この“5αリダクターゼの活性力”を母親、父親のどちらからも受け継ぐ可能性があるのです。

5αリダクターゼの活性化により、ジヒドロテストステロンが生成されやすくなるので通常よりもAGAの発症リスクが高ると考えられています。

ハゲと遺伝子の関連性を分かりやすくまとめると、

「5αリダクターゼが生成されやすい遺伝子」
「男性ホルモンを受容しやすい遺伝子」

このふたつを親から受け継いだ場合に、ハゲが発症するリスクが上昇するということです。
 

ただ、注意したいのは遺伝により必ずハゲるわけではなく、“ハゲやすい体質が受け継がれる”ということ。実際にハゲやすい体質を受け継いだとしても、予防などによってハゲずに一生を終える方もいます。

生活習慣の改善・育毛剤で対策を!

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AGAの研究では遺伝子意外にも生活習慣やストレス、環境などによって毛量や薄毛の進行に差がでることが明らかになってきています。

たとえ遺伝的にハゲにくい体質だとしても、ストレスや睡眠不足、食事の偏りなどがが続くとハゲる可能性はがぜん高くなってくるため、普段からの心がけが重要になってきます。

食事はバランスのよさを意識し、髪の生成や頭皮環境の改善に関わるタンパク質、ミネラル、ビタミンなどを積極的に摂取しましょう。食事での摂取が難しい場合は、栄養補助としてサプリメントを活用するといという方法もあります。

睡眠中は新しい髪を生成しダメージ修復を行います、成長ホルモンの恩恵を十分に受けるためにも、夜は12時までに就寝するよう工夫を。

また、ストレスは血行不良を起こし頭皮の栄養を妨げてしまいます。運動や映画鑑賞など、好きなことならなんでもいいので、自分なりのストレス発散法を見つけて上手にガス抜きしてあげましょう。
 
生活習慣の改善の他に育毛剤でのケアも有効です。からだが血行不良になっていたり、すでに頭皮環境が悪化したりすると食事からいくら栄養を摂取しても毛根に十分な栄養が行き渡らなくなってしまいます。
育毛剤を使った頭皮マッサージを取り入れ、頭皮の血流を高めて毛髪の生成を手助けしてあげましょう。

遺伝子検査という方法も

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両親から遺伝を受ける確率は約25%だといわれています。また、遺伝を受け継いだとしても、100%発症するわけではないので過度に不安になる必要はありません。
 
ですが、自分が遺伝子を持っているのかどうしても気になる!というひとはAGAの専門クリニックで遺伝子検査を受けることが可能です。

それ以外に、インターネットで遺伝子検査キットを購入し、採取した唾液を郵送して検査そてもらう方法もあります。どちらの方法にしても約1か月ほどで結果が分かるので、気になるときは試してもいいかもしれません。

遺伝という運命に打ち勝つ努力を

ハゲは本当に遺伝するという話は半分間違っていて、半分正解です。

研究により母親、もしくは父親から遺伝子を受け継ぐことは明らかにされていますが、確率は100%ではなく必ずしもハゲるというわけではありません。

遺伝子研究はいまだ解明されていないことも多い分野。それならば、遺伝を気にして悲観的になるよりも予防対策を徹底する方が現実なのではないでしょうか。

普段から生活習慣の改善、育毛剤でのケアを心がけ遺伝に負けない強い髪の育成もめざしましょう!

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