ハゲは人類共通の悩み。

世界中には様々な薄毛の治療薬が出ていますが、5月8日に科学誌「PLOS Biology」に掲載された研究が話題となっています。
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その研究によると骨粗しょう症を治療するために作られた薬がAGA=男性型脱毛症の治療に役立つかもしれないというのです。

副作用のない薬を求めて

この研究の始まりは1983年にまで遡ります。この年、「シクロスポリンA」と呼ばれる薬が点眼剤として発売されました。
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シクロスポリンAは免疫を抑制する薬で、関節リウマチや骨粗しょう症の治療に使われているほか、臓器移植の拒絶反応を防止することも出来る優れもの。ただし副作用として頭痛・嘔吐・高血圧などを引き起こすことが明らかになっています。

ネイサン・ホークショウ博士率いる英マンチェスター大学の研究チームはこの薬が毛根を包む組織である毛包に劇的な刺激を与え、髪の成長を助けることを発見しました。
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研究チームは薬の作用を確かめるため遺伝子の発現分析を実施。その結果、毛包の中で髪の組織の成長を妨げる「SFRP1」というタンパク質の発生を減少させていることが分かりました。
毛包
しかし、シクロスポリンAは副作用があるため薄毛の治療には向いていません。そこで研究チームはSFRP1を標的にする別の物質を探し始めました。

その結果見つかったのが・・・

WAY-316606

という「骨粗しょう症」の治療薬。
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この化合物は薄毛の原因となるSFRP1が現れることを抑制することが分かりました。しかもシクロスポリンAのような副作用もありません。

この発見に興味を持った英国のテレビ局BBCは、ネイサン・ホークショウ博士にインタビュー。博士は「この治療法が人間にも有効で安全かを確かめるあめに臨床試験が必要になるだろう」と話しています。

そうです。この治療法はまだ人間に対しての安全性が確認されていないというのです。

男性型脱毛症の治療には現在、男女兼用のミノキシジルと男性限定のフィナステリドの2つだけが認められています。

このフィナステリドも、元々は前立腺肥大の治療薬で、後から育毛効果が発見されたもの。

まさか骨粗しょう症の薬がハゲに効くとは…。ひょうたんから駒とはこのことです。

WAY-316606が人間に対して安全な物質であるのかが分かれば、3つ目のハゲ治療薬誕生、ということになりそうです。

我々の未来も明るいかもしれませんね。

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