人類の誰しもが抗えないものの1つに「老化」があります。 老化
シワや髪の毛が抜けるなど、老化が現れる部位は人によって様々ではありますが、誰にでも平等に訪れるものです。

そうした中、アメリカのアラバマ大学・バーミンガム校の研究チームが遺伝子編集を利用して老化を解消できるかもしれないという研究結果を報告しました。

ミトコンドリアDNAに老化のカギ

DNA
耳を疑う話ですが、研究チームはミトコンドリアの機能性と老化するプロセスに注目し研究を続けたそうです。

細胞内でエネルギーを作り出す役割を持つミトコンドリアですが、このミトコンドリアには細胞とは別に独自のミトコンドリアDNAを含まれています。このミトコンドリアDNAが、加齢による老化の一因ではないかと以前から指摘がありました。

簡単に言ってしまうと、ミトコンドリアDNAが傷つくことで我々人間は老化するのだそうです。ただ、どうしてミトコンドリアDNAが傷つくと老化するのかがはっきりと分かっていませんでした。

ミトコンドリア
そこで研究チームは、遺伝子の一部を変異させ、ミトコンドリアDNAが枯渇するマウスを生み出しました。これもすごい話ですが、このマウスのミトコンドリアDNAが枯渇し、ミトコンドリアの機能が低下した結果、皮膚のたるみや抜け毛が確認されたそうです。

実際に実験に使われたマウスの写真があります。一番左の健康なマウスに比べてミトコンドリアDNAが枯渇した写真中央と右のマウスは皮膚のたるみが確認できたり、体毛が抜けていることが分かります。
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実験はこれで終わりではありません。次に研究チームが行ったのは同じマウスに対して、ミトコンドリアDNAを補充し、ミトコンドリア機能を回復させました。さきほどとは逆の実験を行ったわけです。

この実験ではマウスの皮膚が滑らかになり、元の厚い毛皮が戻り同じ年齢の健康なマウスと比べても見分けがつかないほどのレベルにまで若返りました。

ミトコンドリアDNAすげえ!

写真を見れば一目瞭然。一番左が健康なマウス、中央はミトコンドリアDNAが枯渇したマウス、そして一番右がミトコンドリアDNAを補充したマウスです。 スクリーンショット 2018-08-08 5.56.17

人類への応用が急がれる

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ここからが本題です。マウスによる実験結果はどれだけ人類に応用することができるのか。研究チームは今回の実験結果を将来的に人に適用できるのではと考えていているそうです。

皮膚のたるみや抜け毛だけではなく、心血管疾患・糖尿病、加齢に伴う神経障害、がんなどの治療も期待しているといいます。

マウスでは老化していた部分が若返ったということですから、我々は1日でも長生きして今回の研究が実用化されるのを待ちましょう。

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