博物学者で妖怪にも詳しい荒俣宏さん。

ハゲルヤ的にも他人とは思えない頭皮の持ち主ですが、その荒俣さんが8月にポプラ社から『ハゲの文化史』という本を出版しました。
荒俣宏
この本は髪にまつわる世界の神話・伝説といったアカデミックな話題から、最先端の増毛技術までハゲと毛髪にまつわる情報がギュギュッと詰まった1冊。

これはチェックしておかねばと思い、『ハゲの文化史』をさっそく購入しました。
  • 「髪と毛の伝承と科学」
  • 「毛と髪のマジカルパワー」
  • 「毛のおしゃれ、髪のよそおい」
  • 「ハゲの哲学と叡智」
と見出しだけで見ても気になる四部構成になっているのですが、その中でハゲルヤ編集部員の私が気になったのは、荒俣さん自身による最新のかつら体験記です。

荒俣さんが最新のかつらを体験

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荒俣さんが体験したのはアートネイチャーが最も力を入れているというウィッグ「ヘア・フォーライフ」 。

著書の中で荒俣さんは、20数年前に荒俣さんが当時のアートネイチャー社長に取材をしたエピソードを紹介。社長は髪の毛が薄く、それを隠すためにかつらを使っていたのですが、どんな高級かつらを使っても大好きなカレーライスを食べた時、額から吹き出す汗がかつらの下を通って顔に流れ落ちてくるのが不快だったといいます。
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そこで社長が考えたのが「夏でもカレーが食べられるかつらを開発しよう」というものでした。

荒俣さんはこの話を、当時の社長と面識がないという現在の開発チームに聴いてみたところ、「今のウィッグは真夏にカレーを食べても快適そのもの」と返ってきたそうです。

真夏にカレーを快適に食べることができるヘア・フォーライフは、腕に付けた毛髪を引っ張るTVCMでおなじみの商品。 引っ張っても髪の毛がずれないように、医療用接着剤で頭に付けるという増毛法です。
ヘア・フォーライフ
荒俣さんはこのウィッグを目の前で見て「人工人毛」と表現。それぐらい地毛に近いというわけです。

この技術は元々、ハリウッドで映画撮影のため俳優にヒゲを付けたり、ウイッグをかぶせたりするために開発されたものなんだそう。

しかし、弱点もあります。接着剤で取り付けているため、3週間ほどで粘着力が落ち、頭皮から新しい髪の毛が伸びてくるたびに剥がれやすくなります。

そのため月1回に新しいものに取り替えるメンテナンスが必要ですが、床屋で散髪する感覚だといいます。

この技術に荒俣さんは、こんな言葉を残しています。

もうはげても大丈夫だ。どんとこい!

他にも髪の毛にまつわる気になる話題が満載の『ハゲの文化史』 ぜひご一読ください。


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