バイきんぐ小峠、ハリウッドザコシショウ、錦鯉・長谷川。3人の共通点といえば、ピカピカに輝くスキンヘッド所属事務所が同じという点です。
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3人が所属するSMA=ソニーミュージックアーティスツは、2004年12月に「芸人の百貨店を作る」という目標を掲げて設立。他事務所との違いは、入所審査がなく希望者を全員受け入れるという独自の方針なのですが、お笑い界、いや芸能界の中でも異質といえる事務所に設立当初から所属しているのがこの3名。

傷を負った芸人が流れ着く最後のお笑い事務所

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お笑いの賞レースで優勝経験を持つバイきんぐとハリウッドザコシショウ、去年のM-1グランプリでファイナリストとなった錦鯉。実力派の3名がなぜSMAに所属したのか。

ハリウッドザコシショウは最初、吉本興業に入りコンビを組むも全く売れずに解散。その後、ワタナベエンターテイメントに移籍しても目が出ず、路頭に迷っていた時に耳にしたのがSMAを立ち上げるという話でした。「受ければ誰でも入れる」と聞いて「それは楽だ」と即決したとか。

バイきんぐ小峠も同様で、吉本、ワタナベエンターテイメントと渡り歩き、たどり着いたのがSMA。錦鯉長谷川も、吉本興業に入所したあと、SMAに移籍しています。

誰でも入れるのが売りである一方、門戸を解放しているがゆえに、テレビはおろか舞台出演すらもヤバい芸人が集まっていたといいます。本物の包丁を使って銀行コントをする芸人、「鉛筆!」と言い続けて舞台に立ち続ける芸人…。

ハリウッドザコシショウも初期の頃は、4分の持ち時間の間、ずっと弁当を食うだけのネタをやっていたとか。

3人のようにSMA所属の芸人が活躍することも珍しくない昨今ですが、「SMAでお笑いを始めたい」という20代の若者がいた時は、全力でとめるそうです。「お笑いに希望を持って入る事務所ではない。どこかで失敗してSMAに入るひとが大半」と錦鯉・長谷川は話します。

自前の劇場を持つのは、吉本、松竹、SMAだけ

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お笑い界において瀕死の芸人が集まるSMAで、なぜ賞レースに手が届く芸人が育つのか。その秘密は、自前の劇場と出演ライブの多さにあると3人は語ります。

SMAは東京都豊島区・千川に「BeachV(びーちぶ)」というライブハウスを所有。自前の劇場を持つのは吉本興業と松竹芸能、SMAの3社だけ。通常、事務所が持つ劇場を使用できるのは実績や年齢が関係しているのですが、SMAは申請さえ出せば内容を問わず、誰でも使えるといいます。

常設の劇場があるため様々なネタを試せるのが魅力的で、観客の反応はもちろん、芸人仲間からのアドバイスがもらえるためネタのクオリティは自然と上昇。

ライブの回数も多く、バイきんぐは当時、事務所の定期ライブ以外にも2ヶ月に1回、新ネタを6本披露するライブを開催。元々、ボケだった小峠だったが新ネタライブで色々試す中で、ツッコミの方がハマるとわかったとか。

ザコシ「俺にはやっぱりお笑いしかない」

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ワタナベエンターテイメントを辞めた時に「俺にはやっぱりお笑いしかないんだ」と気がついたというハリウッドザコシショウ。

「SMAにいるのは、挫折を経験した芸人で失うものなんて何もないんだから、自分が本当にやりたいことを曲げずにやるべきだと思う。そのうえでウケた時は最高だよ」と語ります。

頭髪をすべて失っても諦めずに成功を掴んだ3人のハゲ芸人。我々も諦めない姿勢を見習って、日々邁進していきたいですね。

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