「理研」こと理化学研究所からまた朗報です。理化学研究所などの研究チームがマウスから採取した毛のもとになる細胞を培養して大量に増やし、マウスの皮膚に移植して周期的に生え替わらせる再生技術を開発したと発表しました。
マウスでの実験ですが、これがもし人でも実現するならとんでもない発見。ハゲルヤ読者にとって憧れの「生え替わり」に必要な細胞と最適な培養条件を突き止めたというわけです。
毛髪生え替わりのメカニズム
動物の毛は根元の「毛包」と呼ばれる器官が作り、マウスなら約3週間、人の髪の毛は5〜7年の周期で生え替わります。研究チームはこれまでマウスの毛包から採取した毛のもとになる細胞を培養。皮膚に移植することで新たな毛包を作り、毛を生やす実験に成功していました。
培養した毛から新しい毛包を作るというハゲのSDGsが完了です。
毛包の約80%が3回以上生え替わった
研究チームの検証はこれだけではありません。
複数の種類から毛のもとになる細胞をそれぞれ個別に培養。毛包の形成には皮膚の表面に近い部分の細胞が必須と突き止めました。
複数の種類から毛のもとになる細胞をそれぞれ個別に培養。毛包の形成には皮膚の表面に近い部分の細胞が必須と突き止めました。
また、培養の時に与える栄養成分などを比較。その数、およそ220通りです。これにより毛包を作る能力が最も長持ちする条件を解明しました。
この条件で細胞を大量に培養し移植したところ、形成した毛包の約80%が3回以上生え替わったそうです。3回以上!!驚異的な実験結果です。これならハゲても安心!
もちろん、人への臨床研究の準備も進行中。脱毛症患者に細胞を移植し安全性と効果を確かめるとのこと。ただ、実施予定だったベンチャー企業が新型コロナウイルスなどの影響で事業を停止していたため、協力企業や寄付金の募集をスタートさせています。