頭髪ハラスメント、通称“髪ハラ”に関する全国の男女2万人を対象としたアンケートが、株式会社日本パブリックリレーションズ研究所によって行われました。
我々が日々受けている「髪ハラスメント」の大規模調査は史上初とのことです。

2万人アンケートの結果、“髪ハラ”により不快な気分を感じている人の多くが、その悲しい気持ちを隠しているということがわかりました。
まさに「顔で笑って心で泣いて」ですね。それでは、我々薄毛族にとって見逃せないアンケート結果をくわしく見ていきましょう。
薄毛仲間の約4割が“髪ハラ”被害者
まずは「あなたは現在、自分の薄毛について、悩みや気になることがありますか」という問い。

国内30代から60代の男女2万人のうち、約4割が薄毛を気にしていることがわかりました。
さらに、その薄毛を気にしている人に「薄毛について自分がいるところで直接話題にされたり、からかわれたり、ネタにされたりしたことがありますか」と尋ねたところ、

約4割が、直接“髪ハラ”の被害にあっていました。これが現実なんですね。
“髪ハラ”の不快感を隠す人が過半数
続いて、実際に“髪ハラ”被害にあった人を対象に追加アンケート。
「薄毛について、自分がいるところで話題にされたり、からかわれたり、ネタにされたりした時の状況や気持ちについて、AとBのどちらにあてはまりますか。A.楽しい気分になる B.不快な気分」

7割が「不快な気分になる」と回答しました。
しかし「薄毛について、自分がいるところで話題にされたり、からかわれたり、ネタにされたりした時、どのような対応をすることが多いですか」という問いには、

「不快感を隠す」と答えた人が4割以上。これぞまさに、本音を隠すジャパニーズ・コミュニケーションスタイルと言えるかもしれません。
厚切りジェイソンさんに「Why ジャパニーズ ピーポー?」と言われたところで、生まれた時から“本音と建前の世界”で生きてきたわけです。
“髪ハラ”加害者は罪悪感なし?
今度は、2万人のうち6割を占める薄毛を気にしていない人へのアンケートです。「あなたの周囲にいる薄毛の方について、当人のいるところで直接そのことを話題にしたり、からかったり、ネタにしたりしたことはありますか」という問い。

なんと約3割の人が、過去に“髪ハラ”をしたことがあると回答。しかも髪ハラ経験者への「薄毛の方について、当人のいるところでそのことを話題にしたりにしたり、からかったり、ネタにしたときの状況や気持ちについて、AとBのどちらにあてはまりますか。 A.場の雰囲気がなごむ・盛り上がる B.場の雰囲気が悪くなる」という問いに対しては、

6割以上の人が自身の行為によって「場の雰囲気がなごむ・盛り上がる」と答えたのです。
7割以上のハゲが“髪ハラ”で傷ついているのに、6割以上の非ハゲが“髪ハラ”で場をなごませた、盛り上げたと感じているだなんて。
(片方がハゲの芸人)
ハゲと非ハゲの間には、今日も冷たい雨が降っていますね。
“髪ハラ”のいわば加害者側に罪悪感が薄く、ハラスメント行為だとも思っていないのならば、“髪ハラ”がなくなる前に、我々の髪の毛の方が先になくなってしまうかもしれません。
メディアでの薄毛ネタはあり?
そんな加害者意識の薄い非ハゲ組に、さらに質問です。「テレビ番組やネットメディアなどで、薄毛をネタにする内容を見たときの気持ちについて、AとBのどちらにあてはまりますか。 A.薄毛の人が見ても楽しめると思う B.薄毛の人が見たら不快な気分になると思う」

約7割の人が「薄毛の人が見たら不快な気分になると思う」の方を選んだなんて、え?そこは、そっちなの?
では、薄毛芸人の自虐ネタについては?
「テレビ番組やネットメディアなどで、薄毛の人が自分でネタにしている内容を見たときの気持ちについて、AとBのどちらにあてはまりますか。 A.自分でネタにしているなら問題がない B.自分でネタにしていても避けるべきだ」

「薄毛の人が自分でネタにしているなら問題ない」と答えた人が約6割。世の中を、ハゲた頭と笑いで明るく照らすハゲ芸人の生きる道は残されました。
しかし一方で厳しい意見も。「テレビ番組やネットメディアなどで、薄毛をネタにした内容を放送することについて、AとBのどちらにあてはまりますか。 A.放送することは問題がない B.放送することは避けるべきだ」という設問では、

「問題がない」と答えた人と「避けるべきだ」と答えた人が、およそ半々に。
でも忘れないでください。ブラックマヨネーズ・小杉さんは「テレビの薄毛いじりはファンタジー」だと言っていました。ファンタジーのない世界なんて、それこそ生きづらいと思いませんか。
ハゲは世の中を明るくする。そんな存在でありたいですね。