ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』をご存知ですか?

森の奥深くの塔の上で暮らす、長く美しい黄金色の髪の毛を持つ少女ラプンツェルが主人公の物語です。
原作はグリム童話で、映画になったディズニー版にはない過激でミステリーな要素も含まれています。
以前、『本当は恐ろしいグリム童話』が流行りましたが、事実は小説よりも奇なり。
イギリスに住む17歳の少女が自分の髪の毛を食べてしまう精神疾患、通称・ラプンツェル症候群になってしまいました。
驚くのは彼女の胃袋から出てきた髪の毛の量。固形物のような塊で長さは48センチもあったのだとか…。

2リットルのペットボトルで高さ約31センチですから、かなりの大きさだったことが分かります。
少女は数ヶ月の間に時々腹痛を感じていましたが、胃の中で髪の毛が詰まっているとは想像もしていなかったといいます。発見できたのは、転倒した時に意識を失い病院に運ばれたためでした。不幸中の幸いとはまさにこのことです。
CTスキャンで撮影したところ、胃がかなり膨張していて内側の壁が破れていたとか。手術で毛の塊は取り除かれたそうですが、胃全体の大きさに匹敵するサイズになっていたといいます。医師によると術後の少女は体調が落ち着き、7日で退院。合併症などの心配もなく、順調に回復しているそうです。
髪の毛、毛糸、毛布… 止まらない食毛症

食べ物ではないものを継続的に摂取してしまう異食症の一種であるラプンツェル症候群。専門的には食毛症といい10代の女性に多い病気です。毛髪だけでなく、毛糸、毛布などを好んで食べてしまうのだとか。
異食症の中には、紙、石、砂、土、消しゴム、絵の具、チョークなどを食べてしまうケースもあるそうで、原因は様々ですが、「鉄・亜鉛などの摂取不足」「自閉症スペクトラム障害」「精神疾患」など不安定なメンタルが引き金となるケースが多くあります。
食毛症のケースでは、自分の体毛を何度も抜いてしまう「抜毛症」との関連も指摘されています。抜毛行為の理由は、ストレスや孤独感。やはりメンタル面の影響が強く出るそうです。
前述の少女のように手術で胃の中の毛を取り除くことはできますが、食毛症の治療はまた別の話。根本的な治療のためには心理カウンセリングなどメンタルケアが欠かせません。
自分の毛髪を食べる行為は、本人が発信するSOSのサイン。我々には食べる毛がなくてよかったのかも知れませんが、もしあなたの周りに髪の毛を食べている方がいた時は、救いの手を差し伸べてあげてくださいね。
