「ハゲで笑いをとる」
昭和の時代に当たり前だった光景が現代のコンプライアンスにそぐわないということで、お笑い界を代表する2人が苦言を呈しています。
1人目は有吉弘行さん。テレビ番組『マツコ&有吉 かりそめ天国』内でテレビの規制が増えていることに言及。
マツコ・デラックスさんが「デブとかハゲとかダメになったよね」と話すと有吉さんは「当然、実際はうごめいているから、ネットの中にはいっぱいあるけど。(テレビは)外見のことは何も言っちゃいけないんだよね」と本音を吐露。
テレビで言えない表現について「キレイですね、元気そうですね、不細工、デブ、痩せ、ノッポは全部ダメだよね」と続けました。
見た目で人を判断したり、容姿をいじることはマナー違反。強い言葉でいえば「差別」にあたるという考え方が浸透したためです。
これはハゲや薄毛を自虐的に使って笑いをとってきたお笑い芸人にとっては死活問題。本人に差別の意識はなくても、不特定多数が目にするテレビというメディアでは差別に感じてしまう人がいるということですね。
松本人志もコンプライアンス問題に言及
さらに、ダウンタウン松本人志さんが『人志松本の酒のツマミになる話』で、コンプライアンス問題について話す場面もありました。
きっかけは爆笑問題などのタレントを抱える芸能事務所タイタン・太田光代社長の「私が面白いと思っているものが、今は悪みたいになっちゃっている」という発言。
芸能事務所の社長という立場の太田光代さんには、コンプライアンスが厳しい時代に売れるお笑い芸人の発掘や育成をするのが難しいのだそうです。
松本さんは太田社長の主張に同意しつつ、千鳥のようにアウトローな一面を持ちながら売れているケースを挙げました。千鳥・大悟も「いい子、いい子というイメージはない」と続けると、太田社長から「ても気をつけているでしょ?発言とか」とチクリ。
大悟は「あなたの旦那さんよりは」と、太田社長の夫・爆笑問題太田光の名をあげて笑いを誘いました。
アンガールズ田中はハゲではなく薄毛
3人の話を受けて、スタジオにいたアンガールズ田中は、すでにハゲではなく「薄毛」と言わなくてはいけない風潮にあると話しました。
ハゲネタで笑いを取ることもあるアンガールズ田中さんにとっては、なかなか難しいところですが、松本さんは、ハゲよりも薄毛の方が悲惨に聞こえると続けました。
確かに、「薄毛ですね」と言われると、同情されてるような感じを受けますね…。
バラエティ番組における表現の規制については賛否あるかと思いますが、ハゲルヤはハゲが自信を持って「ハゲ」といえるポジティブな社会になることを期待しています。