人の数だけ人生がある。
ダンシング谷村Youtube
谷村新司さんのものまねを得意とする「ダンシング☆谷村」さんをご存知でしょうか。またの名を「GO!ピロミ」ともいい、郷ひろみさんのモノマネもレパートリーに持つ、61歳の禿げ上がったベテラン芸人です。
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そんなダンシング☆谷村さんですが、60歳の夏から爆笑問題の事務所『タイタン』が主催するお笑い養成所に通い、若者に混じってお笑いをイチから勉強し直しているというのです。
タイタン養成所

定年してから大学院で学び直すサラリーマンの話はよく聞きますが、還暦を迎えた芸人が若者に混じって学校に通い直すとは、一体何があったのでしょうか。

20歳の同級生にハゲいじりをされることもあるそうですが、それでも今が「本当に楽しい」と語るのはなぜなのか。 

身内に何度も裏切られたという、ダンシング☆谷村さんの一筋縄ではいかぬ、ものまね人生とは。

そこには、我々薄毛族も強く生きていこうと思える一筋の光がありました。

何度も身内に裏切られ～コロナ禍

1962年生まれのダンシング☆谷村さんは、大学中退後、社会人経験を経て、1987年頃から芸人活動をスタート。最初はコンビでの活動をしていましたが、解散後の1996年にものまね芸人に転身します。

そして2000年には、ものまね芸人を束ねた事務所を設立。所属タレントが“バイトをせずに生活できるようにする”ことを方針に社長業もこなし、所属タレントの8割を食べられるようにしたといいます。
ジンセイプロ
しかし、せっかく育てた芸人を連れてスタッフが事務所を離れるという裏切りを何度も経験。さらに訪れたコロナ禍は、営業がメインのものまね事務所にとって大きな打撃となりました。

とどめとなったのは、事務所の取締役でもあったというスタッフが一部タレントや顧客リストを全部持って、他の事務所に流れるという“最大の裏切り”。

このことが「もう還暦だし、最後に自分のことにも力を入れようかな」と前へ進みだすキッカケになったんだとか。

爆笑問題所属・タイタンに入りたい

身内に裏切られ事務所は大ピンチ、それでも芸事を諦めたくない…。その時ダンシング☆谷村さんの脳裏によぎったのは「爆笑問題が所属するタイタンに入りたい！」という想いでした。

そこで、ほぼ同期で売れない時代を共に過ごした爆笑問題の太田光さんに「タイタンに所属させてくれないか。そしてあわよくば会社ごと面倒見てはくれないか」とお願いしたんだそうです。


しかしタイタンの社長は、太田光さんが尻に敷かれている奥様の光代さん。簡単に事務所所属ができるわけもありません。

それでも爆笑問題・太田さんは「何もできないけれど、タイタンライブ出演の推薦はできる」「そこでウケれば社長も認めてくれるんじゃないか」と、タイタンライブへのゲスト出演を決めてくれたんだとか。

運命のライブ光代社長の判断は？

そして迎えたタイタンライブ当日。気合いを入れて準備していると爆笑問題・太田さんから

「悪いな。社長の機嫌のいいときに話したけど『なんで60超えたオッサンつれてきてんの、いい加減にしなさい！』ってめっちゃ怒られた」

と、悲しいお知らせが。

それでも捨て身で挑んだダンシング☆谷村さんは、ステージで爆笑をかっさらいます。

本番後、光代社長から声を掛けられ、後日面談をすることになりました。

人生、諦めないって大切ですね。

60歳を過ぎた新人芸人の野望

ものまね芸人事務所の社長、そして1人のものまね芸人として挑んだ面談の席で「芸人人生最後にタイタンで高みを目指したい」「お笑い芸人に戻りたい」と熱い想いを伝えたダンシング☆谷村さんは、光代社長の鶴の一声で、『タイタン』が主催するお笑い養成所に通うことになりました。
還暦を過ぎて二十歳そこそこの若者と肩を並べることになった、ダンシング☆谷村さん。同級生からハゲいじりされる日々を「本当に楽しい」と語ります。

「タイタンの学校のネタ見せでは、ものまねは一切やらないと決めてます。できたら漫才をやりたいから真剣に相方も探しているし、35年のキャリアはあるけれど『お笑い芸人の新人です！』と本気で思っています」
拾ってくれた太田光さんと太田光代社長へ恩返しがしたいという想い。そして、売れたいという野望。素顔のダンシング☆谷村さんの頭皮がキラキラ輝いています。

人生いつだってリスタートはできる。今日が人生で一番若い日なんだということを我々に教えてくれたダンシング☆谷村さん。

我々もフサフサした人生を諦めず、前を向いて進んでいきましょう！

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