トレンディエンジェル、ギャロップ、シシガシラなど、自らのハゲをイジる漫才で世に出てきた漫才師たち。
頭髪が薄いことを揶揄するハゲネタは、お笑いの世界では昔からある伝統芸能の1つですが、昨今のコンプライアンスの強化で「テレビでハゲネタは厳しい」という声を耳にすることもチラホラ。
そうした中、BPO(放送倫理・番組向上機構)の青少年委員会が1月23日、頭髪の薄い人を揶揄する漫才に対する視聴者からの意見を受けて議論を行いました。
これは由々しき事態です。
公表された議事録によると、若手漫才師が出場するコンテンスト番組で、頭髪の薄い人を揶揄する言葉を連発したネタに対して、視聴者から批難的な意見が寄せられたという報告があったそうです。
タイミング的に『M-1グランプリ2023』を敗者復活戦から本戦に勝ち上がったシシガシラのことでは?と推測できます。
報告に対して担当委員は、「ルッキズム批判という形での意見がしばしば集まってくる。特定の番組を対象としなくても(背少年委員会で)何らかの話し合いが必要になる可能性が出てくるかもしれない」と指摘しました。
ハゲネタに対して視聴者から批判的な声がBPOに上がっているという事実。不快に思うかは人それぞれとはいえ、本当にクレームを伝える人がいるんですね。こういう人たちが日本を息苦しくしているのではないでしょうか。
自虐でもダメ?ハゲネタのこれからは?
ハゲネタの多くは、本人たちのハゲをネタにし、昇華させるケースがほとんどで、他人を傷つけにいくパターンはあまり見られません。
過去にもハゲネタに関して議論されてきましたが、これからは本人がハゲていても難しくなっていくのかもしれません。
デブネタ、ブスいじりはハゲよりも早い段階でメディアで扱うのはNGという空気になってしまいました。ついにハゲネタも本格的に地上波では観られない時代が来るかもしれません。
これからは生の劇場やYouTubeなどでハゲを楽しむ時代になるかもしれませんね。
ちなみにM-1グランプリで頭角を現したシシガシラは、持ちネタのすべてがハゲネタであるとスタジオでのネタ披露後、審査員とのやり取りで明かしています。
シシガシラがハゲネタを貫き通すのか、脱法ハゲネタを生み出すのか。伝統のあるハゲネタの未来がどうなるのか、これからもハゲルヤは注視していきたいと思います。