気軽に髪型を変えることのできる「カツラ」。育毛発毛を頑張るのは大変だけど、大事なときにはやっぱりフサフサにしたいという需要があるのか、今でもしっかり売れています。
さて今回はそんなカツラの原料のお話。
現在でも最高級のカツラはもちろん「人毛」です。人間の髪なんだから、それが使えればそれに越したことはないんですが、やっぱり人の髪だし・・・とか、値段は張るし・・・といったお悩みポイントはあります。
そこで代用品として登場するのが人工毛髪なんですが、この人工毛髪の原料はナイロンだったり化学繊維だったりで、石油由来のものが多いそう。しかし、石油も有限な資源であり、また燃焼させたときのガスなど、環境負荷は避けられません。
そんな中、現在注目されているのが「クモの糸」なんです。
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クモの糸といっても、実際にクモが出したものを使うわけではなく、もちろん人工のもの。クモの糸はタンパク質からできていながら、すさまじい強度を持つという特徴があります。また環境面でも、タンパク質は分解もされるため、従来品とくらべると非常によいというわけです。
この人工クモの糸を開発しているのが、山形県のSpiberという会社。先日、こちらの会社とあのアデランスが組んで、人工クモの糸を使った新毛髪素材を開発するというニュースが流れました。すでに開発は進んでいるようで、実際に作ったものが下の写真です。
質感もかなり近いのではないでしょうか。それもそのはず。天然の髪の毛の成分もそのほとんどがタンパク質。この技術が進めば、めちゃくちゃ自然なカツラが登場する・・・なんてこともあるかもしれません。
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値段はちょっと想像できませんが、いつかロン毛のやつなんかを試しにかぶってみたいものです。